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クラッシュ

ポール・ハギス監督・脚本の映画。
映画公開時も話題になっていましたが、最近やっとDVDで鑑賞しました。

ポール・ハギスは、「ミリオンダラー・ベイビー」の脚本でアカデミー・ノミネート。
この作品で、2005年のアカデミー脚本賞を受賞。

テーマを一言でいうと、「アメリカ社会の人種間闘争(?)」。
日常生活にあふれているけど口に出せないタブーを、「ぶっちゃけ」ている感じでしょうか。


*** (以下、ネタバレあるかもです) ***



登場人物達の多くは、この争いに毎日イライラしている。
現実に問題が起こったり、被害妄想に陥ったり。
すごい勢いで怒鳴ったり、喚いている。

なんであんなにヒステリックになるのだろう?
もう少し冷静になっていれば、状況は悪くなっていなかったはず。。

・・たぶん、「不安」だからイライラしたり、ヒステリーになるのかも。
「不安」が「不安」を呼んでしまう。


「人種差別だ」と被害妄想になって、攻撃的になるのも悲しいこと。
と同時に、バックグラウンドの一つである「人種」を卑屈に感じることも哀しいこと。

難しいですね・・
この「アメリカ社会」の外にいる私には、登場人物達を非難することはできない。


この映画では、人種差別的な発言をする人を、ただの悪人として描いてはいない。
一人の人間の中に、いろんな顔がある。善悪だけでは割り切れない。
それが、問題の複雑さでもあるし、なんだか切なくなってしまう理由かも。


ポール・ハギスは、「父親たちの星条旗」の脚本も担当。
戦争映画は苦手だけど、観てみようかな。

(2004年 アメリカ)

by luna-green | 2007-02-18 23:39 | movie  

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